天使ママのお部屋

体外受精、双子妊娠、22週流産、癒着胎盤を乗り越えてベビ待ち中のナースのブログ

道端で急に人が倒れた場面にぶち当たった思い出AED編

こんばんは。天使ママのお部屋へようこそ。

今日は昨日の続きです。

道端で急に人が倒れた場面にぶち当たった思い出のAED編に参りましょう。

AEDってどこにあるか知ってます?

病院はもちろんですが駅や空港、大規模な行政施設、ショッピングモールなど大勢の人が集まる場所に設置されています。日本心臓財団という団体が推奨するのは300メートルごとに1台設置。そうするとどこで倒れていても1分以内にAEDが届き、5分以内に電気ショックができるから。ということで、都会の方ではコンビニとかそういった場所にも設置されていることがあります。

ちなみに、設置場所を表したマップもあります。

財団全国AEDマップ

AEDはすべての倒れている人に有効なわけではありません。ですが、人が突然倒れたときの原因で最も多いのが心室細動。これは心臓がけいれんを起こし、うまく血液を送り出すポンプ機能を果たせなく状態のことです。これを治すには電気ショックが必要です。つまり、最も高確率で救命できるのがAEDというわけです。

では、そんなAEDを道端で私が使ったときのお話をしていきましょう。

話は昨日の続きです。昨日の記事はこちら。

 

 

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本日のメニュー

親切なコンビニの店員さん

コンビニから店員さんが走ってきてくれて「うちにAEDないんです」ってわざわざ言ってくださいました。

さらに、

「駅に行けばあるかな?」

と言って走って行ってしまわれました。

自宅近くのコンビニなのでよく知っているのですがこの時間、確か店員さんは一人しかいんじゃなかったかな。コンビニ飛び出しちゃって大丈夫なの?ってちょっと思いましたが全速力で走って行った背中を見送りました。

 

その間、時折喘ぎ呼吸といって、不完全な呼吸をすることがありました。この呼吸ではちゃんとした呼吸ではないので蘇生できたとは言えません。多少の反応が見えてきて少し嬉しくなりつつ、心臓マッサージを続けながら声をかけてみます。

「分かりますか?大丈夫ですか?」

もちろん、反応なし。

ももしかして、もしかするか?奇跡起こせるのか?

私、やれてんのか?なんて頭の中はもうぐーるぐる。

 

AED到着!

親切なコンビニ店員さんが全速力でAEDを持って帰ってきました。

「終わったら、駅員さんに返せば大丈夫です。」

それだけ言うとまたコンビニに戻っていきました。ありがとう、コンビニのお兄さん。

早速、AEDを開けます。

AEDは真ん中にファスナーが付いていてまっふたつにぱっかーんと開くことが出来ます。

開くと片側に本体が、反対側に袋に入ったパットが2枚入っています。

手のひらサイズくらいあるこのパットにはどこに貼ればいいのか絵が書いてあるのでその絵を見て貼れば大丈夫です。

1枚は右肩より下の胸あたり、もう1枚は左の脇腹、胸の下あたりです。心臓を挟むようなイメージで貼るんですが、大体の位置が合ってればちゃんと作動するのでご安心を。

洋服の上から貼ってはだめなので、ためらうことなく服をはだけさせてください。命がかかっています。例え女性でも躊躇している暇はありません。

 

身体にパットを貼ったら、2枚のパットからコードが出ていて二つが一つにつながっていて本体にさせるジャックがついています。本体の横に差し込み口があるのでそこにさしこみ、本体の電源ボタンをぽちっと。(物によっては本体とパットが既につながっているものもあります)

後はアナウンスが流れるのでそれに従って解析をしている間は心臓マッサージの手をとめます。

電気ショックが必要な状態であると判断されたら、『ショックが必要です』と機械からアナウンスが流れ、充電が開始されます。

そしたら周りにいる人に「電気ショックをするので離れてください」と大声で指示を出し、倒れている人に触っている人がいないことを確認したら点滅しているショックボタンをぽちっと。

実際、この時もショックボタンを押して1度電気ショックをかけました。

それで反応が見られなければ再び心臓マッサージ開始です。

2分するとまた機械が解析を始めてくれるのでパットは貼りっぱなしにします。

私も心臓マッサージを再開しました。それから2分経たないうちに、消防車が到着。消防隊員が駆けつけてくれて選手交代です。

きたー!やっときたよー!助けてー。怖かったよー。頑張ったよー。

普通に疲れたよー。やり切った感はんぱない。

 

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その後の対応

私は消防隊員に状況をサラッと報告。そしてそのあとすぐ救急車も到着。

意識は取り戻さないまま、救急車で運ばれていきました。

気が付けば、おまわりさんもいて、第1発見者のスーツの男性と私だけは居残るように言われ、他の人たちは帰っていきました。

おまわりさんに色々と事情を聞かれ、救急隊員に同じことを聞かれ、30分くらいは道端でずぶ濡れ。夏だったんですが私だけが蚊に5か所くらい刺され、思い出したかのような疲労感で体は重く、ふらふらしながら家に帰りました。

ありがたいことに、翌日から風邪をひくという特典付き。

その方は結局残念ながら助からなかったと後から聞きました。ご丁寧に消防庁から感謝状を後日いただきまして、その際にそれだけは教えてくださいました。

 

医療従事者である私がやったってものすごく怖いし、超ビビりました。普段、病院の中である急変とはわけが違います。外だし、人はいても医療者は私だけだし、なんかこの人の命を私が背負ってるみたいな感じになるし。看護師なんだからできて当然でしょみたいに思われるんじゃないかって考えるし。看護師だからってな、そんなドラマみたいに颯爽とこれは○○が起きているわね!なんてわっかんねーよ!

医療者である私だってこんなんですからね、医療従事者でない人がAEDや心臓マッサージをやるってものすごくハードルが高いですよね。私だって10年以上働いて、本気でAEDを使ったことなんて数回ですし、まして病院の外で使ったのはこの1回だけです。

 

こちらにAEDの正しい使い方について写真付きで分かりやすく書いてあるものがあったので載せておきます。

AEDの使い方

明日は、道端で倒れている人を見付けたときの大事なポイントをまとめていきたいと思います。

宜しければまた遊びに来てください。

合わせて読んで頂きたい記事

この記事はこちらの記事の続き記事となっています。

 

救急車を呼ぶときの注意点などについての記事も書いています。

www.yuki-1224-ten.com

 

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