天使ママのお部屋

体外受精、双子妊娠、22週流産、癒着胎盤を乗り越えてベビ待ち中のナースのブログ

不妊治療中の人を職場でサポートするにはどうしたらいいの?

こんばんは。天使ママのお部屋へようこそ。

今日は妊活ネタと言っても、妊活をしている人のための記事と言うよりはその周りの人たち向けの内容です。

「私、実は今不妊治療をしていて・・・」

と、部下や同僚から突然のカミングアウト。自分には無関係と思っていた不妊治療が突如目の前にやってきた!

そんな時、大切な同僚や部下の支えになってあげたい、出来る限りのフォローをしてあげたい、そう思ってくれる心優しいあなたに、不妊治療をしながら仕事をしていた私から、アドバイスと言うほどの偉そうなことは言えませんが、お力になれたらいいなぁという記事です。

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不妊治療が仕事に及ぼす影響

まずは、不妊治療をされている人の置かれている状況を理解することから始めましょうか。

最初に理解しておいてほしいことは、カミングアウトするまでには本人の中に相当の葛藤や迷いや悩みがあったという事です。

不妊治療をしようと思ってすぐに職場に言ってくる人は少ないと思われます。不妊治療に対するイメージがよくないですし、言えば辞めさせられるのではないかという不安もあります。なので、不妊治療をしていることを職場に言うという決断に至るには相当な覚悟が必要です。

それでも言わなくてはならない事情というものがあるのです。

 

通院は仕事の都合に合わせることが難しい

通院のスケジュールは生理周期によって決まります。次の生理が来たら2日以内に来てくださいねー。なんて普通です。生理周期はある程度決まった周期で来ますが生き物ですからね。きっちり同じ日数で来るとは限りません。不妊治療に通っている人の中には生理の周期がかなり不規則な方もいらっしゃいます。

それに生理だけではありません。肝心なのが排卵ですから。このタイミングを見るには何度も通院しなくてはなりませんし、この辺で排卵するかなと思ったらまだみたいだから3日後にまた来てくださいね、なんてこともしばしば。

こうした通院のスケジュールに合わせて仕事の調整をするのってとても労力がいります。一度通院のスケジュールを合わせられなかっただけで次のチャンスは1ヶ月後になってしまう。それも不妊治療の辛い現実です。

 

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薬の副作用などで体調に波が出る

ホルモン剤などの薬を使うことで、体調に変化をきたしやすくなります。めまいや吐き気、眠気や体のだるさなど症状は様々です。

もちろん毎回薬を使っているとは限りませんし、薬の副作用だって個人差があります。私はほとんど薬の副作用ってほどのものは感じたことがありませんでしたが最初は大丈夫でも長く使っているうちに次第に出てくるなんてこともあります。

それに加え、次こそはと言う期待を毎回生理が来て裏切られるなんていう精神的ダメージ。精神的ストレスが身体の症状になって表れていることもあります。

 

不妊治療にはお金が掛かる

そんなに仕事との両立が大変なら辞めればいいじゃないか。そう思われるかもしれませんが、不妊治療にはびっくりするくらいのお金が掛かります

なにも体外受精だけが自費診療と言うわけではありません。排卵のタイミングを見てもらうだけの治療でいうと、その排卵状況を確認するためのエコー検査も排卵誘発剤を使えば月3回まで条件付きで保険の適応ができますが、排卵誘発剤を使わなければ自費です。男性の精液検査だって自費ですし、保険がきかない治療や検査や処置は沢山あります。体外受精でなくても二桁単位のお金が吹っ飛んでも全然おかしくないですし、体外受精だって何度もやっていれば三桁単位までお金が掛かってしまいます。

働きながら治療がしたい。それってわがままかもしれません。でもそれぞれのご夫婦の事情にもよりますが、二人で働いていた方がより長く治療が出来るはずです。

それに、職場が働きやすかったり、キャリアを大切にしたかったりしたら出来ることなら辞めたくないという気持ちになります。

 

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こんなサポートを望んでいるかも

では、具体的にはどんなサポートをしてもらえたらうれしいのでしょうか。仕事の内容や個人の感じ方、考え方によっても人それぞれだとは思いますが、出来るだけどんな職場でもどんな人にも当てはまりやすいような事を考えていきます。

 

仕事の調整をする

仕事を減らせという事ではありません。分かる範囲で次の通院のスケジュールや見通しを聞いてそれに合わせて起こり得る問題を考え、こうなったらこうしようなどの対策を予め立てておくことです。

それはおそらく、本人もやっていることです。それを一人でやっていると大変だし、限界もあるし毎回自分で誰かにお願いするのも気が引けます。だから事情を知っている上司や同僚が代わりに他の人にお願いしてあげたりしたら少し気持ちが楽になります。

これは私が上司にしてもらっていたことで本当にありがたいなと思っていました。

部下の仕事をマネジメントすることこそ、上司の役目ですしね。

 

何かあったときのフォローをする

予め対策を立てていても予期せぬことも起きます。そういう時に頼れる人がいるのといないのでは全然違います。「なにかあったらフォローするからね。」そういう一言をかけてあげるだけでも違うと思います。

何かあったときはお互い様だから。私はそういう言葉に何度となく救われました。今思うと、いい職場に恵まれていましたね。

 

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同情でも興味本位でもない態度で接する

職場の人になかなか治療のことが言えない理由のひとつがこれです。同情されたり興味本位で根掘り葉掘り聞かれるんじゃないか、噂話のタネになるんじゃないか。そういう気持ちがあります。治療をしている人は確かに大変ですがかわいそうではありません。いつか、我が子を抱く日が来ることを夢見て頑張っています。興味があるのなら私の記事でも読んでください(笑)

あなたは今治療が大変だからこれもできないよね、あれもできないよねって決めつけないでほしいなと思います。おそらく、治療しながら仕事を頑張っている人は治療のために仕事の調整をしてもらっているんだからできることは精いっぱい頑張ろうっていう気持ちでやっている人が多いと思います。それを頭からできないだろうと決めつけてしまうのではなく、どこまでならできそうかを話し合ってもらいたいですね。

 

こんなサポートは逆効果⁉

良かれと思ってやったことが、逆に治療をしている人を傷つけてしまう。そんなこともあります。こうしてほしいという事があるからにはこれはしてほしくないということもあります。

 

無断で他の人に相談する

例えば同僚から不妊治療をしていることを打ち明けられたとして、それを良かれと思って上司に相談したとか、部下から不妊治療をしていると報告を受けたのでさらに上の上司にそのことを伝えるとかですね。非常に個人的でデリケートな問題でありますし、プライバシーへの配慮は大切です。報告が必要であれば本人に一言伝えてから第三者に伝えるべきです。

私の場合は、上司に言ったらもう瞬く間にその上の上司に伝わっていましたし、他の病棟の師長さんまでみーんな知ってました。ですよねーって諦めましたが、やはりそこも配慮がほしいところかなと思いました。

 

仕事を減らす

先ほども書きましたが、単純にあれもこれも出来ないと決めつけて仕事を回さないというのは良くありません。よく話し合ったうえで仕事量は決めていくべきです。

部署の異動も同様で、治療しやすい仕事内容の部署に配置転換なんかの案を提案していただくのはありがたいですが、あくまで提案で留めていただけたらなと思います。もちろん、職場それぞれの事情もあるでしょうし、そこは話し合いが必要だと思います。

 

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妊活グッズを勧める

私の友達も不妊治療してたのよ。こんなのがいいって言ってたよ、こうするといいらしいよ。そんな話をしてくる人、結構います。話だけならまだしも、「このお茶、良く効くらしいから買っておいたわよ。」なんて言われてお茶もらったり、「温めた方がいいんでしょう?ほら、これ不妊にいいって書いてあるから使ってみて。」なんてヨモギパットもらったりなんてことも。

物をもらっちゃったらお返しも考えなきゃならないし、良かれと思って買ってきてくれたんだから断るのも気が引ける。これはこれでストレスです。こんな話を聞いたことがあるよなんていうのをたまに言うくらいは全然いいと思うんですが、毎回毎回妊活グッズをお勧めされるとちょっと困ります。

 

職場でのサポートを考えるときに重要なこと

治療中の人をサポートするうえで最も重要なことはその人の言葉に耳を傾けて話をよく聞くことです。不妊治療に関わらず、何かしら人に言いづらい事情を抱えている人が一番望んでいることは、話を聞いてもらう事です。

不妊治療をしながら仕事を続けたい人の中にも今の仕事の状況を維持しながら治療をしたいと考えている人もいれば、治療のために仕事量を減らしたり、職場を変えたいと思っている人もいます。

まずは、治療をしている人がどう考えているのか、どんなサポートを望んでいるのか、そういうことをよく聞いて、それにはどうしたらいいのかどのような方法があるのかを提案することが重要です。

ですが、もちろん職場には職場の事情もあるでしょう。必ずしも治療をしている従業員の希望のすべてを通してあげることは出来ないと思います。では、どうしたらお互いが気持ちよく働けるのかをよく話し合うことが重要だと思います。

 

まとめ

不妊治療を行っている人はどんどん増えていますし、これからも増えると思います。ということは、そういう人が職場にいる確率だってどんどん増えていくわけです。一昔前までは不妊治療するなら仕事辞めるってことが当たり前のように考えられていたかもしれませんが、不妊治療をする人が増えれば増えるほど辞めていかれたら困ることもまた事実。いろんな事情がある人が働ける職場づくりというのはこれからの高齢社会を支えるうえでは非常に大切だと思います。

子育て中の女性に対しての配慮も大切ですし、その前段階で頑張っている不妊治療中の女性というのに対しても、これからもっと理解が深まり配慮されるようになったらいいなぁと思っています。

本日も長文の記事にお付き合いいただきまして、ありがとうございます。

 

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