天使ママのお部屋

体外受精、双子妊娠、22週流産、癒着胎盤を乗り越えてベビ待ち中のナースのブログ

不妊治療の孤独感

どうしても感じてしまう孤独感

不妊治療って夫婦二人で行うものなんだけれど、どちらに原因があっても結局は女性ばかりが病院に通わなくてはならなかったりするものなんです。

不妊治療にもいろいろあって大きく分ければタイミング法、人工授精、体外受精というふうに分けられます。どの治療法を選んだとしても排卵の周期を調べるために女性が病院に通うことは必須です。男性は人工授精や体外受精の場合排卵のタイミングい精子を採取して病院に持っていくだけというのが一般的。男性側に原因がある場合、その治療をしてくれることもあります。それを専門としている病院もあるようです。

私が通っていた病院では夫の精子の活動量が著しく低下していることが原因とされましたがそれについての治療は行われませんでした。病院にもよるんでしょうね。私の友人は漢方とかサプリメントを処方されていたと言っていたのでそういった投薬での治療を試みてくれるところもあると思います。

 

少し話が逸れましたが、一般的には女性が足しげく病院に通うことになるわけです。そうすると仕事をしていれば仕事との調整が必要ですし、病院に行けば先生とよく話をしなければなりません。わずかな診察時間に必要なことをちゃんと聞かなくては。そのために事前に質問事項を考えておいたり。どの治療法を選んでもベースになるのは基礎体温。毎朝決まった時間に起きて基礎体温を測る。それだけでも結構煩わしいものです。ちゃんと旦那さんが協力してくれる人であればまだいいですよね。でも子供が欲しいという気持ちに温度差がある状態で治療を開始してしまうとどこか他人事のような対応をされてしまったりすることもあるのではないでしょうか。

私たち夫婦は幸いにも気持ちの温度差はなく、サポートしようという気持ちを持ってくれていました。それでも私は病院の待合室でふっと思ってしまうのです。なぜ自分ばかりが周りに気を遣いながら時間を作ってここへ毎月きてあんな恥ずかしい体勢で診察を受け、先生が言っていることをしっかり理解できるようにメモをとったりしているのだろうかと。確かに病院のたびに夫婦二人で仕事休んで通っていたら破綻してしまいます。ただでさえ、お金が掛かるのが不妊治療。だから一人で仕事の調整をして通わなければならないのは仕方がないことなのですがそれでもなんだか不公平感が否めないのです。そうすると今度はこんな気持ち彼には分からないという気持ちになってきます。

どれだけサポートするよと言って話を聞く姿勢をもってくれたり、家事を手伝ってくれたりしたとしても、どこかでそういった気持ちがあってサポートしてくれればくれるほどそういう気持ちを持っていること自体が罪悪感になってしまったりして悪循環になるのです。

病院の先生は気持ちの面もサポートしてくれるのか

こういった気持ちを医療者に理解してもらおうというのはなかなか難しいと思います。もしも、こうした精神面のサポートも含めた治療を受けたいと希望されるのであれば臨床心理士や看護師によるサポートを謳っているような病院を探した方がいいと思います。不妊治療のクリニックは事前予約なしで診ている所も多くあります。少なくともそういった病院で医師とゆっくり話をしたいというのは難しいかと思います。事前予約なしというのは待ち時間を短縮するためであり、そうすると日替わりで診察する医師も変わってきます。他の病気で掛かる病院と違って主治医制ではないことが多いです。そうすると一人の医師と患者との間の信頼関係を築いていくというよりは検査をして結果から考えられる治療方法を提示して患者が選択した治療を行うというスタンスの病院が多いです。不妊治療を扱っている病院は患者数に対して絶対的に少なすぎます。晩婚化に伴い患者数は増えていきますが産婦人科医は減る一方です。つまり先生はより多くの患者を診なければならないためこうしたスタンスの病院が多いのではないかと思います。

なかなか病院を選ぶといっても自分の家から通える範囲にある不妊治療を行っている病院というのは数が限られると思います。理想の病院はあるかもしれませんが、多少の妥協も必要です。無理に遠い病院に通おうとすると交通費や時間の問題も出てきますし、治療によっては二日に一回受診しなければならないときもあります。病院選びは慎重にしたいものですね。

自分の中の孤独感とどう付き合っていくか

こんな自分ばかりがという気持ちをどうしたらいいか。答えはありませんが私の場合は病院の待合室で同じように待っている人たちを眺めました。出来たら話しかけたいくらいでしたが嫌がられる方もいらっしゃるでしょうから話しかける勇気はありませんでした。でも心の中では勝手に同士だと仲間意識を持っていました。世の中にはこんなに沢山の人たちが自分と同じ悩みを持って病院に通っているんだ。と待合室に並ぶ女性たちを見て考えていました。暫く通えばそのうちにこの人この前もいたなとか、顔を覚える人も出てきます。そうするとさらに親近感を覚えて勝手に心の中で応援していました。そんなことをしていると少しだけ孤独感を紛らわせることが出来ました。

そして案外、治療をしている人ってたくさんいて勇気をもって周りの人に治療をしているということを言ってみると友達も実は通っていたりとかそういうこともよくあります子供がいる友達であっても一人目は簡単にできたけど二人目がなかなかできなくて通院しているとかってこともあります。同じ経験を持っている仲間と語り合うというのは治療の孤独感を和らげるいい方法だと思います。