本当は恐ろしい糖尿病の合併症の末路
こんばんは。天使ママのお部屋へようこそ。
今日は看護師ネタです。
この記事をクリックしたあなたは少なからず糖尿病にお心当たりがあるのでは？
自分自身だったり、自分の身近な誰かが糖尿病だという人はぜひ、この記事を読んでみてほしいところですね。
厚生労働省の平成26年度のデータでみると、糖尿病患者数はおよそ316万人以上。心筋梗塞などの心臓に関する病気の患者数が172万人、脳梗塞などの脳血管疾患の患者数が117万人ですのでそれらの疾患の約2倍近くやそれ以上の患者数を誇る現代病の一つです。
そしてこれらの心臓の病気や脳血管の病気の要因ともなりえるのが糖尿病です。
そんなメジャーな病気なので誰でも一度や二度は糖尿病って聞いたことあるし、身近な人の中に糖尿病と診断された人もいるかもしれません。
ちなみに、うちのお義父さんも糖尿病と診断され、内服治療が開始されました。
誰もが知っている有名な病気ではあるけれど間違った認識を持っている人も多いのがこの糖尿病です。そして、糖尿病って他の病気と比べてすぐに死に直結するわけでもないし、どこかが痛くなるとかでもないので軽視してしまいがちではないでしょうか。でも実はすごく恐ろしい病気なんですよ。
今日はその糖尿病の恐ろしさをご紹介したいと思います。
本日のメニュー
糖尿病ってどんな病気？
人のエネルギー源となる糖は血液の流れに乗って全身に届けられます。その糖を血液から細胞の中に取り込むのがインスリンです。このインスリンは膵臓でつくられるのです。
糖がたくさん血液の中にあるとインスリンは作り続けられそしてずーっと働き続けます。ですが、ずーっと働いているとその働きは鈍くなります。そうすると細胞に糖を取り込む率が低くなり血液の中に糖がいつまでも停滞することになり高血糖状態となり、糖尿病と診断されることになってしまいます。
糖尿病の症状
代表的な症状は以下の通りです。
- 口渇・多飲・多尿
- 倦怠感（体のだるさ）
- 体重減少
これだけみると、なんだか最近やたらとのどが渇くんだよなぁ。だからいっぱい水飲んじゃうからトイレが近くなっちゃうし。それに近頃ずっと体がだるくて、体力も落ちたな。そういえば1ヶ月で5キロも体重が減ったぞ。といった感じ。
どこが痛いとか、苦しいとかそういった症状がないのでまぁいいかと思ってしまったり、糖尿病かもしれないと思っても今は仕事が忙しいからなぁなんて言って受診を後回しにしてしまう人もいます。
しかし！糖尿病は放置したり、悪化したらどんな恐ろしいことになるのかあなたは本当に知っていますか？
糖尿病の三大合併症
糖尿病には超有名な三大合併症があります。糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症・神経障害です。
これらの合併症がどういうものか平たく言うと、糖尿病を悪化させたら目が見えなくなって、透析しなくてはならなくなり、おまけに足を切ることになるかもしれないのです。
糖尿病性網膜症
網膜の毛細血管が高血糖状態によりもろくなり動脈瘤が出来てしまうことがあります。そうするとそこから大きな出血が起きたりすることがあり、最悪の場合は失明です。毎年年間3000人が失明しています。
糖尿病性腎症
腎臓の血液をろ過する場所も毛細血管がびっしりです。そこでも同じように動脈瘤形成からの腎臓機能の破たんがおきて最悪の場合は透析なしには生きられない体になります。毎日、もしくは週に何日か病院に通っては血液を機械に通してろ過してもらうんです。一日に飲める水の量も制限されますし、何時間も病院に拘束されます。この透析導入が毎年1万5000人ですって。
神経障害
神経を栄養する毛細血管の破たんにより最初は手足のしびれなどの知覚障害から始まります。上の二つに比べたらどうってことないように思うかもしれません。
ですが、足に小さな傷を負っても気が付かなかったりするんです。そしてその傷がどんどん化膿していきます。糖尿病は免疫力も低下させるので普通の人よりなんでもない傷がすぐに化膿します。
普通の人は化膿してくれば痛みが出てきますので気が付きますが、神経障害があるとそれでもまだ痛くありません。痛みを感じないという事はとても恐ろしいことなんです。足が腐ってきても何も感じず、最悪指がぽろっと落ちても痛く無いなんて人もいます。たとえ痛く無いからって化膿しても大丈夫なはずはありません。
化膿してそこでどんどんバイ菌が繁殖すればその菌は血液に乗って体中に回り、敗血症という最悪死につながる状況になります。それを防ぐためにはもう足を切り落とすしかないんです。
指で済めばいいですけどね。大抵それくらいになった人たちは指だけでは済みません。ひざ下、もしくは股関節からという人だっています。
糖尿病についてのこんな認識は間違い
糖尿病の恐ろしさが少しはお分かりいただけたところで、とても有名な病気だけに間違った認識というのも広がっています。
ここで少し、糖尿病について正しい認識も持っておきましょう。
糖尿病って不摂生してたり肥満の人がなる病気でしょ
生活習慣や肥満も原因の一つではありますが、他にも遺伝的要因や不規則な生活によるストレスなども関わってきますので一概に不摂生や肥満の人だけとは限りません。しかも、1型糖尿病という自己免疫機能の異常によりインスリンを作り出すことが出来ない糖尿病もあります。これは生活習慣などは一切関係ないので糖尿病＝自己管理が出来ない人というわけではありません。
糖尿病の食事制限って甘いものを控えればいいんでしょ
糖尿病＝甘いもの
という認識を持っている人は結構多いんじゃないでしょうか。しかし、これは間違いです。
血液の中の糖というのはグルコースと呼ばれる物質です。これは主に炭水化物を分解したときに発生する物質です。つまり、甘い食べ物だけを制限するのではなく、食事全体のカロリー制限が重要なんです。
糖尿病といえばお腹に注射打つやつでしょ
皆さんがよく知る2型糖尿病の人すべてがインスリン注射が必要なわけではありませんし、投薬すらせずに改善させることも出来ます。まだ軽度の糖尿病であるうちに、食事の改善や適度な運動と規則正しい生活習慣を心がけることで薬に頼ることなく治すことも可能です。
うちの家族に糖尿病はいないから大丈夫でしょ
確かに、遺伝的な因子はありますがそれだけではありません。身内に糖尿病の人がいなくても発症することはありますし、薬の副作用などで糖尿病になってしまう人もいます。
あまり知られていませんが、胃がんなどで胃を切除した後、糖尿病を発症してしまうケースもあります。私の実父がまさにそのケースですが、本来胃で消化されてからゆるやかに吸収されるものが胃での消化活動が不十分になるために急激な高血糖になりやすくなるんです。
まとめ
糖尿病の恐ろしさがお分かりいただけたでしょうか。
糖尿病って甘く見てると痛い目見るどころじゃありません。見る目も失うし、痛みを感じる知覚も失いますよ。
糖尿病は正しくコントロールをしなければ間違いなく寿命を縮めます。しかも、じわじわとやられるんです。手足を失い、視力を失い、透析で命をつなぐ。そんな生活になりたくはないですよね。ちゃんと軽度のうちにケアをすれば怖い病気ではありません。
もしも、あなたの両親や会社の同僚や周りの人で間違った認識を持って糖尿病を放置していたとしたら、このブログをお勧めしてあげてください。糖尿病に対しての認識も改まるし、私のアクセスも伸びてWIN・WINです（笑）
正しい認識を持って早めに病院で診てもらいましょうね。そして、自己判断で治療を中断したりしないようにしましょう！
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
合わせて読んで頂きたい記事
宜しければこちらもお願いいたします。
